これまで（知らずの地図編）の経過
（基本的にネタバレですのでご注意下さい）

　田舎の港町出身の冒険家一族の息子アルザスと貿易商の娘のライーザは、
人相の悪い男達の後をつけて行った廃墟と化した洋館で、一枚の紙切れを
発見する。しかし、それはよく調べると、十年ほど前から在処がわからなく
なったという伝説の地図であるらしいことがわかった。それは、世界の
あらゆる秘宝をしめすことができるという。
二人はそれを調べる為に奔走するが、その前に現れたのは通称逆十字と
呼ばれる顔に傷のある男フォーダート。海賊に追われた二人を助けてもくれたが、
彼自身も地図を狙っていた。


　地図は「地図」と「羅針盤」の二つがないと意味がないことに気づいた
二人は、羅針盤を捜すため、洞窟に入った。そこで、軍事大国デラインの
大佐に追いつめられ、二人ははぐれるが、ライーザはそこでフォーダートに
助けられ、彼に淡い好意を持ち始める。一方、洞窟の最後まで行った
アルザスは、「羅針盤」はもうすでに持ち去られた事に気づく。だが、
そこに現れたフォーダートはアルザスに地図をあきらめろと銃口を向けるが、
結局撃てずに去る。



　情報を求めパージス島に向かうことにしたアルザスとライーザだったが、
その船が海賊に急襲され、ライーザは海賊の後ろにいたデラインの大佐に
さらわれる。アルザスは海に投げ出され、通りすがったキィス＝テルダーと
いう軍人風の船乗りに助けられる。


　ライーザを助けるために一人指定の場所に向かおうとするアルザスを
見つけたフォーダートは、事情を聞き、力を貸すことに決め、二人で
敵の軍艦に向かった。乱戦の最中、脱出してきたライーザをかばって
フォーダートは撃たれ、先に二人で逃げるように言う。逃げた二人は、
キィス＝テルダーの妻のアンヌに助けられた。そして、彼らは
フォーダートがキィスとアンヌの養子であり、十年前地図を手放した
海賊だったことに感づくことに……


　フォーダートは、自分と共に来いという大佐の言葉を断り、海に
飛び込み、どうにか脱出したが、宿に帰り着くことはできなかった。
港で力つきた彼をみつけたのは疾風のゼルフィスという美貌の海賊で、
彼はフォーダートを殺すように命令されていた。フォーダートは
やむなく彼と戦うが、怪我が元で負けてしまう。だが、ゼルフィスは
トドメを刺さず、彼を自分の止まっている宿に連れて行って介抱した。
フォーダートは、ゼルフィスにただならぬときめきを感じて焦るが、
実はゼルフィスは女で、かつての父の権勢を取り戻すため、男装を
していた。


　再会したアルザス、ライーザに、フォーダートは、地図と羅針盤を渡し、
あとは好きにするようにといい、別れることに……。
　だが、金のない二人は、次の街まで連れて行ってくれといって戻ってきた。
次の街までなら、と、いって了解するフォーダート。……しかし、……

孤島の科学者編に続く。