ならず者航海記・幻想の冒険者達 ©渡来亜輝彦2003
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 昔、人々は、遠い国まで自由に旅ができたという。
 
 しかし、そんな矢先、ある事件がおきた。

 世界はまばゆい光とあまりの衝撃に包まれた。
 
 大陸はばらばらになり、島がたくさんでき、海水がその割れ目に入り込んだ。

 多くの悲しみと苦しみを生み出し、しかし時間がそれを忘れさせた。

 そして、今、また船が外洋を航海する。
 
 圧倒的に面積の増えた海を……
 
 
 プロローグ
 
 大昔、一枚の古い地図があったという。
 それが何の為に使われるのか、本当は人々は知らなかったが、誰もがその地図を欲しがった。
 あるものは、莫大な富を得られると信じ…
 あるものは、信じられないほどの名誉と羨望のために…
 あるものは、それに秘められたある「力」を欲して…
 
 そして、あるものは、好奇心という時に危険な欲望を満たすために…

 人から人へと地図は渡り歩き、何処にあるか、その所在は常に知れない。
 
 だから、それを人は、いつの間にか『知らずの地図』と呼んだ。



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